今年は(というよりはここ数年)カナダカモメはよく見られるカモメになったと思います。この日本でも有数なカモメポイントでは毎年必ず、かなりのカナダカモメが確認されています。今年は「1日に9羽識別できたとか」、「6羽確認できたとか」、「3年前幼鳥が成鳥になった同一固体である」とかベテランカモメウォッチャーは言われますが、カモメ識別初心者の私は成鳥はなんとかなるものの幼鳥は難しく、同じ日に5羽程度しか確認できません。それでも夏羽と冬羽の2羽の成鳥や第1回冬羽などがわかると楽しくなります。もっとも私のレベルでは確信が持てずに周辺のカモメウォッチャー氏に確認することになります。(撮影日:2012年2月4日、26日)
カナダカモメ(Thayer's Gull)
カナダカモメ成鳥の識別ポイントとしては全体的にセグロカモメより小さく、足は短く、嘴も小さく、頭が丸い等あります。しかし今回、私が感じたのは頭の「褐色斑」がセグロカモメのように明瞭な点状ではなく、不明瞭な斑状であることと。飛翔時の初列風切の先が明らかにセグロカモメより薄いことです。
手前はセグロカモメです。明らかに初列風切と頭の褐色斑が違い、識別は容易です。
カナダカモメ成鳥夏羽(右側) この時期ですが夏羽の綺麗な個体も確認できました。
カナダカモメ成鳥冬羽 識別の容易な個体です。
カナダカモメ第1回冬羽 ここからが難関ですが、この個体は頭が丸く小柄です。
カナダカモメ第1回冬羽 前の写真とは肩羽と嘴の感じが違います。
カモメは識別が難しく、見た目も派手ではなくカメラマンには不人気とベテランバーダー氏は言われます。特に幼鳥ではカナダ、セグロ、オオセグロ、ワシの識別ができるようになると楽しくなるのではないでしょうか。