沖縄のやんばるにてアカヒゲ
d0099854_18114518.jpg  「やんばる固有3種」の最後はアカヒゲです。アカヒゲも国の天然記念物です。
 アカヒゲは今回、3種の中でもっとも撮りやすいと思っていましたが、これがなかなか手ごわいのです。遊歩道や林道でさえずるのですがだいたい一度だけ。見つけても薄暗い藪の中。自然のままのアカヒゲはなかなか姿を撮らしてくれません。さえずらない場合もありました。そういう時はいきなり目の前に出てきます。遊歩道上のミミズを採餌しているときは、そっちに気が集中しているのか、多少長く見られるときがありました。
(撮影日:2013年6月22日~23日 国頭村)

 アカヒゲ(Ryukyu Robin)
沖縄本島には亜種ホントウアカヒゲが棲息します。英名はRyukyu Robinで、沖縄のコマドリといったところです。アカヒゲ(正確には亜種アカヒゲ)の学名がE.k.komadoriで、本当のコマドリの学名がE.a.akahigeと間違ったまま登録されていることもよく知られています。なかなか直す機会がないんでしょう。

 



 このときも一度だけさえずり、探していたらいいところに止まっていました。ただしこちらを振り向かずに飛んでしまいました。
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 さえずりが聞こえたので探してみたら真横の藪の中。羽づくろいしていて長い間見られたのですが、枝が被って撮れる状況ではありません。あまりに長い時間羽づくろいしているので、こっちも無理やり撮ってみたら顔だけ被らずに撮れました。亜種アカヒゲの額が黒いのに対して、亜種ホントウアカヒゲは額も赤茶色です。
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 メスタイプと思われる個体が目の前のロープに止まりました。遊歩道のミミズをねらっていました。
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  餌を食べたあとは私の目の前の枝で羽づくろい。観光客がやってきて飛ばれました。
 
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 辺野喜ダムの周辺でノグチゲラを探していると、突然アカヒゲの鳴き声が。谷川の枝に止まってました。
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 沖縄の陽射しは強烈です。台風一過で夏至の日の沖縄は写真を撮る条件としてはかなり辛いものがありました。アカヒゲもカメラマン泣かせで辛い条件のところばかりに出てきてくれました。
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# by harada5550 | 2013-07-07 23:52
 沖縄のやんばるにてノグチゲラ
d0099854_16194294.jpg  「やんばる固有3種」の二つ目はノグチゲラです。
 この時期はすでに営巣は終了し若鳥を親鳥が連れて回っていました。5月下旬までは営巣中の巣の前でカメラマンが陣取って少しトラブルもあったそうです。希少種であり配慮しないといけないと思います。
 ノグチゲラには今回は出会う機会は多かったように思えます。初日にホテルの近くで「フィッ、フィッ」と鳴いている何かがいると思っていたらいきなりノグチゲラでした。鳴き声を覚え「フィッ、フィッ」と聞こえると、「むむっ! 近くにいるな!」と気づきますが、じっとしていることはほとんどなく見つけても写真におさめることはなかなかできません。
 そんな中、比地大滝の遊歩道を歩いていると「フィッ、フィッ」と聞こえます。声も大きく近いです。いましたが木の上で無理です。遊歩道の階段をのぼっているとまた、「フィッ、フィッ」と聞こえます。今度は目線の木にノグチゲラを発見できました。
(撮影日:2013年6月22日~23日 国頭村)

 ノグチゲラ(Okinawa Woodpecker)
 茶色いキツツキです。ノグチゲラは沖縄北部のやんばるにのみ棲息します。ヤンバルクイナよりさらに貴重で国の特別天然記念物であり絶滅危惧1A類です。生息数は500つがいのみと言われています。何度も見ては写真が撮れずにいましたので撮れたときは本当にうれしかったです。



 前頭から後頚にかけて赤く、オスの特徴がよく出ています。
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 比地大滝に到着し休憩していたら、滝の真横の大きなタブの木でノグチゲラが採餌していました。はじめは鳴き声もしないので気がつきませんでした。何かがいると思ったらなんとノグチゲラでした。真上からの南国の陽射しの中、コントラストが強く厳しい写真になりました。
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 タブの木のノグチゲラが私の真横を飛んで近くの木に止まりました。
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 次の日の朝、ヤンバルクイナを探して車を止めていると「フィッ、フィッ」と聞こえてきます。近いと思ったら車の真後ろの電信柱にいるではないですか。でもそのときは車から出ることもできず無策のままとばれました。その後辺野喜ダムを周回する林道を走っていると例の「フィッ、フィッ」という声が聞こえます。車を止めて静かにしていると近付いてきます。このときは車をおりて機材をスタンバイしました。すると今度は逆光のすぐ近くの木に止まりました。
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 木の反対側に回りたかったのですが・・・・無理でした。
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 ノグチゲラは鳴き声がわかりやすいのですぐに居るのがわかります。比較的人里に近いところにも出没します。生息数の割には出会う機会が多い気がしました。
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# by harada5550 | 2013-07-04 23:57
沖縄の山原にてヤンバルクイナ
d0099854_1938030.jpg 例年より早く梅雨が明けた沖縄の山原(やんばる)に固有種を探しに行ってきました。いわゆる「やんばる固有3種」といわれているヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲです。
 6月はヤンバルクイナが営巣末期で活発に活動する時期です。ノグチゲラは営巣が終わり若鳥を連れ回す時期、アカヒゲも活発な時期です。他にもリュウキュウアカショウビンやリュウキュウサンコウチョウが渡ってきて営巣する時期ですし、リュウキュウコノハズクも営巣しています。
 今回は台風の余波が気になりましたが、とにかく「やんばる固有3種」を見るということに限定して、地元の詳しい方と探してきました。
 (撮影日:13年6月21日~23日 国頭村)


 
 ヤンバルクイナ(Okinawa Rail)   
 有名なヤンバルクイナです。「1981年に新種記録された世界的な希少種で沖縄島北部のみに留鳥として分布する」(「日本の野鳥590」から)そうです。環境庁では現時点で1500個体が確認されているとのことですが、地元の方がいわれるにはもう少し多いと思われるそうです。国の天然記念物で絶滅危惧1B類です。この時期ヤンバルクイナは子育て中で明け方や雨天の中、活発に行動します。とくに明け方は主要道路の脇にも出没しました。側溝に出てくるミミズを食べにやってきます。車を止めてじっとしていると、全く気にせず餌となるミミズや昆虫を捕食しています。一度の4羽のヤンバルクイナが出てきて戸惑うこともありました。




 上の写真とこの写真の個体は比較的小型で若鳥もしくはメスの可能性があります。雌雄同色で区別は難しいそうですが、メスのほうが若干小さいそうです。
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 この個体は明らかに前の2つの写真と比較すると大きく思えます。
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 枯草の堆肥化している場所には餌となるミミズや昆虫が多いと思われます。このときは盛んに採餌していました。
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 典型的な幼鳥と思われます。成鳥に比較して顔、胸、くちばし、足がすべて淡色です。
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 夜間のヤンバルクイナです。夜間は木の上で過ごします。飛べない鳥ですが、どうやって木に登るかは単純で、斜めに立っていて登れそうな木に足を使って登ります。
(★地元の方の指導の元、フラッシュ撮影しています。強い光を当てると、驚いて地面に降りてしまいますので弱い光で照らしています。夜に地上に降りると天敵のマングースなどに狙われてしまいますので注意が必要です。)
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d0099854_21594361.jpg ヤンバルクイナのもうひとつの敵が人間です。今年に入って6月22日時点で交通事故が18件起きています。
(「環境省やんばる野生生物保護センター」から) 




 確かに早朝を中心に活動を活発化するヤンバルクイナは、このように道を横切ることがあります。
 飛べない分、走るのは相当早い気がします。
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 「環境省やんばる野生生物保護センターの掲示板」(13年6月22日時点)です。
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 実際にヤンバルクイナの事故を起こす人は大半が地元の方だそうです。観光客は道に慣れていないのと、そもそもヤンバルクイナを探していることも多くゆっくり走るのだそうです。地元の方はヤンバルクイナなどに構っていられないのかもしれませんが、国の天然記念物であり世界的にも希少種であるヤンバルクイナが半年で18羽も交通事故にあっていると思うと残念でなりません。
 微力ながら当ブログで情報発信させていただきます。
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# by harada5550 | 2013-06-29 19:38
 初夏の山里にてブッポウソウ
d0099854_18125816.jpg 梅雨に入り、雨が心配されたものの山里のブッポウソウとアカショウビンを目的に出かけてきました。結果としてはブッポウソウは見られたものの、アカショウビンは2個体確認できたものの声のみでした。ブッポウソウとの出会いは6年ぶりでしたが、今回は森の奥まったところで観察中心の場所であり、距離が遠くて暗くて撮影条件はよくありませんでした。
 岡山県吉備中央町や長野県天龍村などでは自治体をあげてブッポウソウの営巣地としての保護活動を行っていますが、今回訪ねた場所はなるべく自然のままに保護しているようです。巣箱もかけていますが、ストレスを与えないような場所にあり、しかも木の間にできるだけ目立たないように設置してあります。カメラを構えられる場所も2地点(2人分)しかありません。
 今年は、営巣も例年より遅く、回った2箇所ともにまだ抱卵していませんでした。ブッポウソウの抱卵や巣立ちは他の夏鳥と比較して遅いようですが、今年はさらに遅いようです。
(撮影日:2013年6月1日)



 ブッポウソウ(Dollarbird)
東南アジアで越冬し、日本などの東アジアで繁殖します。光の具合で緑が非常に綺麗に見えますが、ここではあまり目立ちません。ここ数年個体数は減っているそうで絶滅危惧Ⅱ類です。保護活動も行われています。今回、求愛給餌は見られましたが、営巣していませんでした。


 
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 野鳥撮影のポイントとしては、この場所は被写体までの距離も遠くプロミナーで観察するほうが楽しめるかもしれません。その点、自然なブッポウソウの姿を観察できるポイントかもしれません。
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# by harada5550 | 2013-06-09 18:39
アビ、オオハム、シロエリオオハム
 銚子の漁港にGWごろから夏羽のアビがいます。先週の12日に行きましたが左足に怪我をしており当分北への移動はできそうもありません。日本で夏羽のアビが見られるというのは貴重ですのでまずは写真におさめようと出かけました。
 朝、現地に到着すると天気はあいにく雨が残っておりましたが、すぐにアビを確認できました。ただし、どうも元気には思えません。港の漁船を引き上げる斜面の波打ち際で漂っているように思えました。やはり怪我をして衰弱しているのかと感じ写真を撮るのも気乗りがしませんでした。しばらくすると岸壁の漁船の間近で盛んに頭を海面につけて魚を探し、時には潜るようになりました。実際に魚が採れているのかはわかりませんが、それなりの体力が残っているようで少し安心しました。
 雨もあがり天気も回復してくるとアビ目的の人も多くなり、それにつれてアビも少し遠ざかり羽づくろいをしたり、時には眠っているかのようでした。ただ、怪我をした左足は伸ばしたままで痛々しかったのが印象的でした。今回は過去に撮った元気のいいアビ類の写真も一緒に掲載します。


 アビ(Red-throated Diver)
ユーラシア北部、もしくは北アメリカ北部で繁殖し、日本へは冬鳥としてやって来ます。アビ類全般に共通することですが、基本的に外洋性のため港湾にはいることはまれで、海がよっぽど荒れているか、怪我をして体調が悪い場合が多いです。このときは港湾の中を飛ぶこともありました。(撮影日:2013年5月12日)
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 朝早く、雨が降っているときに撮った写真です。このときは岸壁のすぐ横で潜って泳ぎ回っていました。
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 オオハム(black-throated Diver)
この夏羽のオオハムは北海道天売航路から撮ったものです。このときも海面に頭をつけて魚を見つけると潜っていました。(「撮影日:2010年5月15日)
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 同じく天売航路で同一日に撮った写真。顔に白さが残っておらず上記とは別個体と思われます。
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 船に近づきすぎて必死で飛び立とうとしていました。
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 この冬羽のオオハムは今年の3月に銚子マリーナの湾内に入ってきて、20分程度ですぐに外洋に出て行きました。通常はこのくらいの時間しか滞在しないようです。(撮影日:2013年3月23日)
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 シロエリオオハム(Pacific Diver)
この夏羽ノシロエリオオハムの写真は銚子の沖合いで「イルカ観光船」から撮影したものです。(撮影日:2010年5月2日) 
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  今年は久里浜港にシロエリオオハム、太東漁港にハシジロアビがいましたが、いずれも怪我をしているようでした。そのようなときの間近で見られるチャンスも貴重ですが、やっぱり外洋にいる元気なアビ類を見たいものです。
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# by harada5550 | 2013-05-19 22:18